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ぼくのいのちがあるうちに

最後の授業 ぼくの命があるうちに (SB文庫)」を読みました。

先月のKindle月替りセール対象品としてこちらの記事で紹介させてもらった本です。 

コンピュータグラフィックスの権威であるカーネギーメロン大学の教授、ランディ・パウシュがすい臓がんの余命宣告を受けたのちに、どのような生活を送っているかを本人が語っています。
天才科学者が亡くなる間際にとった行動が事細かく綴られている本書は、とても興味深いです。
 
ランディには妻と3人の子供がいました。末っ子のクロエは1歳半なのであと数ヶ月ではランディの思い出を残すことができません。しかし、彼が家族の為に最後にとった行動はできるだけ家族と長い間過ごすことではなく、大学で最後の講義をすることでした。
 
なぜ彼は家族との時間を犠牲にしてまで講義をすることを選んだのか?そこにはランディの愛する家族への深い愛が隠されていました。これから20年かけて子供達に教えるべき事をあと数ヶ月で伝えるために彼が考え抜いた答えが講義という形だったのです。
 
いつでも前向きで、どんな困難も解決出来ないものはないという彼の精神はとても勇気づけられるものがあります。本のなかで紹介されていた以下のフレーズがとても印象的でした。
 
レンガの壁がそこにあるのには 、理由がある 。僕の行く手を阻むためにあるのではない 。その壁の向こうにある 「何か 」をどれほど真剣に望んでいるか 、証明するチャンスを与えているのだ 。
 
誰しも人生でくじけそうになる場面はたくさんあるかと思いますが、わたしはこの言葉を思い出すとまたやる気になれる気がします。
 
わたしは「効率的に生きる」という考え方が好きですが、彼が余命数ヶ月でとった行動はまさにこれだったのでしょう。
 
もしあなたが余命宣告を受けたら明日から何をすれば良いのでしょう?
そんなときにヒントを与えてくれるような一冊でした。(できれば余命宣告なんて受けたくないですが。)
 
ランディの最後の講義はYouTubeで公開されています。
 
本書は講義のキーワードをまとめた記録であり 、講義の 「つづき 」でもあります。講義の映像を見た人はあらためてキーワードを噛みしめることができ、また講義では語られなかった家族への想いも綴られています。
 
気になる方はぜひ。 
 
最後の授業 ぼくの命があるうちに (SB文庫)

最後の授業 ぼくの命があるうちに (SB文庫)